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大乱歩展

家から徒歩5分なのに今まで入ったことのなかった神奈川近代文学館にふらりと行ってみました。
今やっている展示は「大乱歩展」です。

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江戸川乱歩といえば怪人二十面相。小学生のころ学校の図書館の片隅で息を詰めるように明智小五郎と怪人二十面相の攻防を読みふけっていました。その後「蜘蛛男」などの大人向け通俗小説、さらに初期の「D坂の殺人事件」など思い起こすと結構読んでますね。
展示を見ると私が読んだ順序は時系列としては逆で、初期に本格物の探偵小説、それから菊池寛などが活躍した時期に通俗小説、戦時中から戦後にかけては少年もの、という流れでした。
何より驚いたのが乱歩が記録魔だったこと。自分に関係する記事をスクラップした「貼雑年賦」は有名ですが、それ以外にもあらゆる事柄を記録し保存しておくタチだったようで、引っ越しすると家の間取り図を方眼紙に書いてみたり、スケッチ画も多数。奥さんも昼寝しているところをスケッチされてしまったり大変です。
乱歩の時代の東京は、今より闇が深かったように思います。日が落ちてから暗い夜道を歩いていると暗がりから賊が出てきて攫われるのでは、と当時の私はビクビクしたものです。小林君が集めた探偵団は上野の浮浪児なんですよね。普段は「モク拾い」をしているという部分の意味が分からなくて父に聞いた記憶が・・・
いろいろ思い出して懐かしくなりました。また図書館で借りて読んでみようかな。
by haru-hama | 2009-11-03 20:59 | 日記